2025.09.19
6/18(水)、第2回PCCSオンラインセミナーを開催いたしました。
今回は、「教育現場へのeスポーツの広がり」について載せていきます。
大学や専門学校など、教育機関におけるeスポーツの取り組みが加速する背景には何があるのか。
施設整備やイベント開催、高大連携等の具体事例を通じて、コミュニティ形成や学校ブランディング、
さらに学術研究への展開といった教育的・社会的な意義を掘り下げ今後の可能性を考察します。
▶教育現場のリアルな現状
筧さんは複数の学校で講師をされていますが、講義をすると「eスポーツってこんなに盛り上がってるんですね」という反応が多いそうで、若者はeスポーツの今の盛り上がりについて知らない、ということが多いそうです。eスポーツというジャンルとして競技シーンがあることも知らない生徒が多かったとのこと。
この現状から、もっとeスポーツを知ってもらわないといけないと実感しているそうです。
ただ、筧さんの講義を受けた生徒たちから「eスポーツ部を作りました」「就職でeスポーツの企業に入ります」という子が出てきていて、eスポーツでの産業の可能性に興味を持ってくれる人が増えていることが分かりました。
eスポーツに関連の企業などもまだまだ認知が広まっていないため、学校で教えていくというのが重要です。
施設面では弊社も幾つか大学のご協力をしております。
金沢工業大学様は今年4月に「Entertainment & Digital Collaboration Lab(EDCL)」を開設されました。eスポーツや配信技術などを活用した社会実装型の教育研究拠点として位置づけられており、学生が主体的に進める「KIT eSports プロジェクト」にはすでに約90名が参加していると伺っています。
神奈川工科大学様でも「KAIT TOWN」にeスポーツセンターを整備し、地域と連携したイベントや、防災や高齢者交流のハブ施設としても活用されています。PCCSでは、1Fから2Fの施設や機材を目的・用途別に組み合わせて運用が出来る構成をトータルプロデュースさせていただきました。
また、創志学園さんが運営するクラーク記念国際高等学校でも、eスポーツを通じて生徒の主体性や社会性を育てる教育が進められています。
▶eスポーツが与える教育の未来
筧さんによると、専門学校での学科や大学での学部設立が増えている今、eスポーツの教育で何を考えるべきかということが重要とのことです。
アメリカ、韓国、中国ではeスポーツ業界が広がり、学校で学んだ人たちは就職に困ることなく、中国ではeスポーツの人材が足りないということもあるそうです。
先ほどの金沢工業大学様の事例は、10年ほど前のアメリカ、韓国、中国の施設とほぼ変わらず
ちょうど今の日本は10年遅れくらいでスタートしているようです。
これからの日本はeスポーツ産業が広がっていき、それに対しての人材を輩出する教育機関が必要になります。
今は企業が足りておりませんが、求人と卒業者が逆転する段階が数年後日本にもやってくると考えられます。
子どもたちの興味関心の1番にeスポーツがなりつつあるため、将来的にeスポーツ産業が広がるのは間違いないと考えられます。
また、近年eスポーツに関する様々な研究が行われておりますので、経験だけで教えていくのではなく学術的にも広がりを見せて確立させ、
セミナーや講義などを行い声を上げ続けることが広がる一歩となります。
弊社がこれから取り組んでいくのは、eスポーツを通じた新しいコミュニケーションの場づくりです。
eスポーツは、学生同士の交流、そして地域や企業とのつながりを深める手段にもなります。
大学施設としては、学内ではグループワークや学生主体のプロジェクトを通じた活動の拠点に、
企業にとってはスポンサー活動やPRのタッチポイントとして、
高校に対しては高大連携授業の提供を通じた進学促進に、
さらに地域にとっては、子どもから高齢者までが学生を中心として交流できる社会貢献の場になると考えています。
また、eスポーツを単なる娯楽ではなく、学術研究にも対応した施設にすること、
健康管理や時間のルール教育を取り入れたものにすることで、
キャリア形成と共に福祉や社会教育にも貢献できる施設となります。
地域連携イベントとして、学生が主催となって高齢者向けのeスポーツ体験会を開くなど、
世代間交流の取り組みも生まれています。孤独感の解消や地域の絆の再構築にもつながるのではないでしょうか。
また、今後はジュニア世代の育成や部活動支援として、大学生が子どもたちに指導することも期待できます。
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第3回PCCSセミナー開催決定!
9月25日(木)~28日(日)開催の「TOKYO GAME SHOW 2025」
ビジネスデイの2日間でPCCSブースにて行います!
・9月25日(木) 13:00~13:20 【シニア×eスポーツ】
ゲスト:ISR e-Sports 代表社員 梨本 浩士 氏
60歳以上を対象としたeスポーツ施設の運営者が語る、「シニア世代とeスポーツのリアル」
・9月25日(木) 15:00~15:20 【異業種×eスポーツ】
ゲスト:榊原温泉 神湯館/株式会社Myフィールド 支配人 杉戸 宏羊 氏
老舗旅館がなぜeスポーツに?――伝統と最先端が融合する、異業種からの挑戦
・9月26日(金) 13:00~13:20 【教育機関×eスポーツ】
ゲスト:近畿大学情報学部学生センター センター長 矢藤 邦治 氏
大学にeスポーツを導入した先駆者が語る、教育分野へのeスポーツの可能性といま
・9月26日(金) 15:00~15:20 【経済×eスポーツ】
ゲスト:eスポーツコミュニケーションズ株式会社 会長 筧 誠一郎 氏
元大手広告代理店出身の経営者が語る、eスポーツ業界の経済と展望
※上記は予定であり、変更となる場合がございます。詳細はPCCSブースにてご確認ください。